横浜タカシマヤにて帽子製作中の石田昌司

本日、会社あてに朝日新聞社から郵便物が届きました。

この厚み、このサイズ、やはり新聞?

と思い、開封すると、先月、横浜タカシマヤにて取材を受けた記事が掲載されている4月3日付けの新聞を送ってきてくださったのでした。

少し前、ブラザーの環縫いミシンの取材をしていると、朝日新聞名古屋本社の六郷さんという方から何度か連絡があり、弊社でよければ、とその時期にご足労いただける百貨店の店舗をご案内していたのでした。

環縫いミシンというのは、下糸(ボビン)のない一本の糸だけで縫うミシンです。
戦争中などは、糸を切れば簡単に解くことができるということで、怪我をしたときの処置を考慮して、軍服等は環縫いミシンで縫われていたそうです。
用途はいくつかあったのですが、現在、使われている環縫いミシンは少なくなったようです。

石田製帽には、ブラザーを含め、国内外の環縫いミシンがあります。
どれも古いものですが、帽子の職人たちが、自分たちで愛情こめて手入れをし、今日に至るまで使っています。

この記事をお読みになってくださった方もいらっしゃるかもしれませんね。

帽子に注ぐ愛情と同じように、帽子を作るミシンにも職人たちは愛情を注いでいます。
もちろん、それが古くなっても。
ちょっと音が大きくても、帽子を縫う能力に長けているミシンだったら、

こんな素敵な帽子が出来るんだったら

と優しい目で見ていただけると、年長組のミシンたちもきっと嬉しいに違いありません。

石田琴路